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この世は舞台、男も女も人はみなただの役者

執筆者の写真: yasushi-takahashiyasushi-takahashi

更新日:2024年8月16日

シェイスクピアの『お気に召すまま』の中のセリフらしい(恥ずかしながら未読)

原文は


All the world's a stage,

And all the men and women merely players.


この言葉を見た時にすぐに浮かんだのはデモクリトスのものとされる言葉


世界は舞台、人生は行路

君は来て、見て、去る


ὁ κόσμος σκηνή, ὁ βίος πάροδος,

ἦλθες, εἶδες, ἀπῆλθες.


ホ コズモス スケーネー, ホ ビオス パロドス,

エールテス, エイデス, アペールテス


ちょっと検索してみたがシェイクスピアがデモクリトスの言葉を踏まえたと書いているものは見当たらなかった


「この世は舞台」というのはシェイクスピアの演劇人としての実感から生まれた比喩なのかもしれないが、古代からこの表現があったことをどこかで知った可能性はないのだろうか


κόσμος コズモス は cosmos として現代語になっているが古代ではかなり多義的な言葉で、辞書によれば大きく4つの語義がある


  1. 整然とした配列

  2. 装飾

  3. 世界の秩序

  4. クレタ島の公職者の肩書


2の装飾というのがちょっと意外だが、整然と並んだ模様を考えればいいのかもしれない

現代語の cosmos につながるのは3で、整然と配列された秩序と認識した当時の宇宙観を反映しているのだろう


このデモクリトスの言葉を理解するには古代ギリシアの劇場をイメージする必要がある

σκηνή スケーネー はローマ字転写で scene つまりシーン、ὀρχήστρα オルケーストラーと呼ばれる舞台の背景となる壁のこと

πάροδος パロドス はオルケーストラーへ通じる通路、出入り口


つまりこの世は舞台の背景のようなもので、人生はそこに出入りするに過ぎず

人は舞台の入り口から入って、ことの成り行きを見て、そして退場するということなのだろう


ちょっとニヒルを感じてしまう

 
 
 

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