モーツァルトとクラヴィコード その2
- yasushi-takahashi
- 2021年9月19日
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モーツァルト所縁のクラヴィコードのもう1台は、現在ザルツブルクの生家に置かれているもので、この1760年頃に作られた5オクターブ61キー、unfrettedの作者不詳の楽器です。
脚が直接楽器の底にねじ込まれていることもあって5オクターブの楽器にしてはスリムで軽快な印象です。
この楽器の内側には、妻コンスタンツェの筆跡で「(1791年の)5か月間に、このクラヴィコードで魔笛、皇帝ティートの慈悲、レクイエム、フリーメーソンカンタータを作曲した」と書かれたラベルが貼られています(Brauchli The Clavichord p. 224)。
映画「アマデウス」で描かれているように、一般的にはフォルテピアノで作曲したと思われていますが、実際にはクラヴィコードで作曲し、幼少期から晩年待てクラヴィコードとの関わりの深かったことがうかがわれます。

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